しいたけの原木栽培

役に立つことと役に立たないことを書きます。

後輩が頼りになりすぎる。

はじめに

ご存じの方も多いと思いますが、今年の8月末に私の部署に新入社員が配属され、私に初めての後輩ができました。女性です。新卒3年目の私がOJT担当を任され、4ヶ月間めんどうをみてきました。今回はその後輩の話をします。
この4ヶ月でずいぶんと成長してくれて、新人呼ばわりするのもそろそろ失礼な頃かと思うので、これからは後輩と呼ぶことにします。

後輩がいかに頼りになるかという話

1. 後輩に助けられた

先日、会社で使っているグループウェアに年明けの会議の予定を登録しました。うちの開発チームのほとんどが参加する会議です。
登録が終わり業務に戻ってしばらくしたころ、後輩が私の席までやってきてこんなやりとりが発生しました。

後輩「○○さん、xxの会議の件なんですが、日程が2018年1月で登録されていました。もしかして1年間違えて登録してませんか?」
私「え、マジで?全然気づかなかった、それは完全に間違いだ。気づいてくれてどうもありがとう。」
後輩「私が直しておきますよ。曜日は確定ではないですよね?」
私「それは本当に助かる。みんなが空いている日の午後だったらどこでも大丈夫。よろしくお願いします。」

かくして私は会議に誰も気づかない事態を免れたのでした。
些細なことに思われるかもしれないですが、こういうことがあったのは一回や二回ではありません。他者の仕事にまで気を回し、細部まで注意する細やかさがないとできないことです。
周囲への気配りが下手くそでおおざっぱな私にはとうてい真似できません。

2. 後輩がなぜ頼りになるか

後輩がなぜ頼りになるのか。その理由は彼女が私の苦手なことを得意としているから。これに尽きます。
私の能力にはかなりの凸凹があります。私が自信を持っているのは、現象に対する洞察力、概念に対する理解力、手探りで問題を解決する能力、大きな枠組みで構想する能力といったところです。一方で、複数の仕事を同時並行でこなすことや、計画を立ててその通りに仕事を進めること、細部を詰めていく作業など細やかな注意力を要する仕事には相当な難があります。主要な業務はともかく、それ以外の雑務では締切破りの常習犯です。ケアレスミスをしてきた数ではたいていの人に負けないし、事務処理なぞをやらせた日には一気にポンコツと化すでしょう。
一方で後輩は、作業を手順通りにきっちり終わらせること、よく注意を払ってミスなく仕事を完遂すること、計画を立ててその通りに実行することが得意です。OJTでは毎週末に週次ミーティングを行い、一週間の作業を振り返って課題を見つけ、次週以降のTRYを出しているのですが、私のときよりもはるかにきっちりと改善を回せていて、「この分野ではこの子に勝てねえ」と毎週感服しています。
私は下っ端なので毎日繰り返すルーチン雑務が回ってくることがあります。それをしんどいと感じたとき後輩に任せると、たいてい私よりうまくこなしてくれます。我ながらクソ野郎だなと思うので、ねぎらいの言葉をかけるのを忘れないようにしていますよ!笑
後輩は私の強みを尊敬してくれているようです。一方で、私は彼女の強みを尊敬し、頼り、惜しみない賛辞を送ります。こうすることで、彼女は教えられる立場でありながら「チームから必要とされている」という感覚を得ることができている、と私は思っています。彼女と私は能力だけでなく性格も価値観も真逆と言っていいほど違いますが、こんな感じで関係はそこそこうまく行っています。偶然とはいえ、これはとても幸運なことですね。人事部ナイス。

チームで仕事をするということ

チームにはいろいろな人がいるものです。何かが得意だということは、たいてい何かが苦手だということの裏返しです。この世に完璧超人がいないのと同じように、何をやらせてもダメな人もいないと私は信じています。どんな人と仕事をするにせよ、その人のいいところを見つけて生かしてあげられるようなチームワークを築いていきたいですね。
スティーブ・ジョブズスティーブ・ウォズニアックダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキー。偉大な功績を残した人に「相棒」がいるというケースは枚挙に暇がありません。彼らの功績も、相棒と互いの能力を補完しあったからこそ成し得たことでしょう。
そこまで偉大な功績を残さなくても、そこまでぴったりの相棒が見つからなくても、「能力を補完しあう」ということはどんなチームでもできると私は信じています。自分と違う価値観を持つ人を大事にしましょう。

さいごに

当初、後輩を育成するにあたってどんなことに気をつけたのか、なにがうまく行きなにがうまく行かなかったのかまで書こうと考えていたのですが、思いの外長くなってしまったので分割します。 続きはこちらです。 sh-tkn.hatenablog.com 最後までお読みいただきありがとうございました。